介護1年生の日記 「ついにプロ認定される」

こんにちは、介護はじめました。newginです。

昨年11月、晴れて某メーカーのグラフィックデザイナーというお仕事から足を洗い、以前から興味のあった介護の仕事に飛びこみました。
経験も資格も完全に0の状態からチャレンジしている看護1年生のわたしの気づきや思いを、介護の専門家ではない今後両親の介護を考えていかないといけない世代の人たちと共有していけたら、という思いではじめたブログです。で

今回は介護施設にて某利用者さんに認定された「プロ評価」についてお話します。

ダンディーNo.1 山根さん(仮名)

今回の主人公は80代後半の男性、山根さん(仮名)になります。

山根さんは、おしゃれで紳士な男性です。身長180cmくらいの長身で、昔はバスケットボールをされていたらしいですが、今は居室で日本経済新聞を読んだり、英検の勉強をするなど知性も兼ね備えた本当の男前ですね。
自室で新聞や読書を楽しむ入居者さんはいますが、勉強までしているのは山根さんだけです。

食事の時間に食堂に入ってくるときは、馴染みの女性入居者さんに笑顔で手を振りながら登場するのですが、ちょっと芸能人オーラが出ている感じです。いや私くらいの年齢でもなかなかできません、そんなかっこいい行動。

ただ、ちょっとスター気取りで馴染みの女性利用者さんたちにチョコレートを箱ごとプレゼントしたりするのは困るんですけよね「糖尿病」の利用者さんも混じってたりしますんで!

山根さんのこだわり

そのダンディーな山根さんはちょっと食にこだわりがある人です。

newginの勤務する介護施設ではおやつの時間にコーヒーとお菓子を利用者様に提供しているのですが、施設のコーヒー(インスタント)が「美味しくない」とのことで自分で購入したコーヒー(フィルタータイプ)を提供するように依頼されていますし、施設の朝食でトースト一緒にジャムやマーマレードを提供しているのですが「どうしてもバタートーストが食べたい」ということで自分で購入したバターを塗ったものを提供(食パンの耳は綺麗に落としたもの)するように依頼されるなど「山根さんオリジナル」の注文が色々と多いんです。

特に食パン愛が人一倍強く、一時期は「朝、昼、夜の3食全てをトーストにしてほしい」と依頼して来た時期が2ヶ月くらいありました。
その時は山根さんのご家族が購入して来た食パンを毎食2枚づつ提供してい他のですが、「おかずがお味噌汁や焼き魚のような和食であっても、カレーライスや牛丼のようなご飯ものであっても必ずトーストを提供する」という不思議な状況でしたね。

山根さんのトースト

そのこだわりのトーストについての話なのですが、同じ職場で働く先輩スタッフからある話を聞きます。
「朝食のトーストを焼いているスタッフを山根さんが探している」と。

なんだか山根さんがいうと、ガラスの靴を落としたシンデレラを探す王子様のようなイメージになってしまうんですが、どうもnewginと話をしたがっているようなので時間を見つけて山根さんの居室に行って見ることにしました。

山根さんの質問に答える

newginが入っていくと山根さんはいつもの笑顔で出迎えてすぐに例の話を始めました。

山根さん「こんにちわ。あなたですね毎朝トーストを焼いてくれているのは」
newgin「ええ、そうです」
山根さん「いつも美味しくいただいていますよ」
Newgin「ありがとうございます」
山根さん「ところであなた、今までどこのお店で修行していたのかな?(他の人と比べて)味が全然違うんだけど」
newgin「そんな修行なんてしてません!家庭料理程度ですよ」
山根さん「いやぁ、そんなはずはないんだ。パンの切り方だけ見ても全然違う。あれは間違いなくプロの技だ」

ただのお礼ではなく「プロの職人」と見られていたようです。
そもそも「トーストのプロ」とか「トーストの修行」があるのかは甚だ疑問ですがトーストを愛してやまない山根さんから「プロのトースター」として評価受けたこのことは無資格未経験の介護スタッフにとってはちょっと嬉しく自信につながる出来事でした。

山根さんとのコミュニケーション

この日以降、山根さんとは部屋の掃除に行ったりするたびに毎回少し話をするようになりました(ほとんどトーストの話だけなんですが、これをきっかけに山根さんの信頼を得たような気もしています)

「きみの作業する姿を今日は後ろから見させてもらったが、やはり動きが違うね。プロの動きだよ」

「今日は昼のトーストもきみの仕事だろう?見ないでもわかったよ」

「きみは今の仕事(介護)を選んだのは間違ったかもしれないね。料理の道を極めたほうがいい」

いやもうトーストだけでこんな評価されるかっていうくらいべた褒めです。
ちょっと本気で「トースト専門店だそうかな」なんて考えてしまうくらいの高評価を受けているんです。

本当のところはどうなんだろう

ただ本当のところ、トーストのプロであるわけないんですよねnewginは。
だってうちの家族はみんな食パン食べないですし、自分でも滅多に食べませんし。
料理は毎日しますが普通に「cookpad」や「クラシル」をヘビーに活用する普通の人です。

ではなぜこんな高い評価を得ているのか、と推測した結果が次の二つです。

①トーストは利用者さんが食堂に着くタイミングに合わせて焼いている
②自分の家族にするように、相手が一番美味しいと思う焼き方&バターの塗り方を考えて提供する

普通のことばかりで恥ずかしいですが、こういう介護施設で働いていると人員の不足やこなさないといけない作業が山積みなので作業効率ばかりに目がいって「美味しい食事を提供する」という意識が欠けがちになるみたいです。
早くから準備しすぎて利用者さんが食事に着くころにはすっかり冷め切っているという状況が気になっていたんで、自分ができる範囲で最善の方法を取ろうと考えていたことが評価されたのだと思っています。

今回のまとめ

今回は1枚のトーストで作ることができた「利用者様の幸せ」についてのお話でした。

以前に食事介助の話の時にも書いたことですが、外出もままならない利用者様が多い介護施設において「食事」の時間は本当に特別なものだと感じています。

「効率」に走ってその大事な時間をつまらないものにしないよう、限られた時間の中でできるだけ利用者さんの喜ぶ時間にしていきたいと考えています。
だって1枚のトーストがこんなに利用者さんの心を揺さ振ることができるんですから!安いものですよね。

それでは、今回はこのへんで。
介護1年生、newginでした。

経験も資格もなく「興味がある!」という理由だけで介護への転職に踏み切ったnewginが、介護1年生だからこそ気づく介護の魅力や問題点を紹介しています。今回は介護の中でも重要性の高い「食事介助」で感じた想いを記事にしています。
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